吉野川の汽水域は、私たちに豊かな恵みを与えてくれる財産です。 7月20日(木)晩に、WWFジャパンの花輪伸一さんをお招きして、「ラムサール条約の視点から吉野川河口の汽水域を考える」学習会を開きたいと思います。 ラムサール条約とは、湿地の保全と賢明な利用を進める国際条約です。長年、湿地の保全活動に携わってこられた花輪伸一さんから、ラムサール条約とは何か、条約に謳われている精神や基本的な考え方を学びたいと思います。 吉野川の広大な汽水域の価値を私たちが再認識して、吉野川河口の保全を考えていくために生き物と人間が共に生きるという視点から、視野を広げていく絶好の機会です。 多くの皆様のご参加をお待ちしています。<とくしま自然観察の会> ◆◆第6回干潟塾◆◆ 湿地保全の国際条約・ラムサール条約入門講座 「ラムサール条約の視点から吉野川の汽水域を考える」 講師:花輪伸一氏(WWFジャパン) ■と き:7月20日(木)午後6:30〜8:45 参加無料!・当日参加大歓迎です。 ■ところ:徳島県立総合福祉センター 4階・視聴覚室 (徳島市中昭和町1丁目) ■主 催:とくしま自然観察の会 ■問合先:rieko@mandala.ne.jp 日本でも奇跡的に残された吉野川河口干潟。吉野川河口域約500haは、第6回ラムサール条約締約国会議(ブリスベン、1996年)で立ち上げられた「東アジア・オーストラリア地域シギ・チドリ類重要生息地ネットワーク」に日本で最初に参加した干潟であり、今や日本のあちらこちらの干潟から姿を消した希少生物が当たりまえにみえる場所です。河口の広大な風景は、たくさんの人々に大きな安らぎをもたらしています。 さらに河口から第十堰のある14.5q地点まで広がる汽水域には様々な規模の干潟が点在し、多くの生命を育み、人々の暮らしを支え、いま日本で失われつつある河口本来の姿があります. 河口は、その川の流域全体をあらわす顔だと言われています。県都の入り口にこんなに素晴らしい河口の自然をもっているところが他にあるでしょうか? ■花輪 伸一(はなわ しんいち)氏 プロフィール:WWF ジャパン(世界自然保護基金ジャパン)自然保護室主任 http://www.wwf.or.jp/ 学生時代(東北大学・東京農工大学)に,シギ・チドリ類などの鳥類やニホンカモシカなどの獣類の調査,保護活動にかかわる.その後,日本野鳥の会,WWFジャパンに勤務し,絶滅のおそれのある鳥や渡り鳥に関する調査,環境教育,干潟の保全,沖縄の自然保護,地域NGOとの共同活動などを行う. ■ラムサール条約 湿地の保全と賢明な利用を進める国際条約です。 1971年、イランのカスピ海湖畔の町ラムサールで、水鳥と湿地に関する国際会議が開催され、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」という名の条約が採択されました。 現在、世界で144ヶ国が加入しています(平成16年12月末現在)。日本は、1980年にラムサール条約に加入しました。 ★保全・再生・・・水鳥の生息地だけでなく、私たちの生活環境を支える需要な生態系として、幅広く湿地の保全・再生を呼びかけています。 ★賢明な利用・・・ラムサール条約では、産業や地域の人々の生活とバランスのとれた保全を進めるために、湿地の「賢明な利用(ワイズユース)」を提唱しています。賢明な利用とは、湿地の生態系を維持しつつ、そこから得られる恵みを持続的に活用することです。 ★交流・学習・・・ラムサール条約では、湿地の保全や賢明な利用のために、人々の交流や情報の交換、教育、普及啓発活動を進めることを決議しています。 ★環境省 パンフレット「ラムサール条約とラムサール登録湿地」 http://www.env.go.jp/nature/ramsar_wetland/pamph/ |