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赤城尾山(1,436m)

1993.5.28


 予定通り高知県境の土居峠から北上し、往復7時間。天辺は2mを軽く越す笹の真中にあり不快指数は満点。途中尾根には、目の覚める程のブナの群落がわずかに存在した。

 また数カ所見通しの効く所があって、日頃なじみのない御朱印谷山と池野河山の全容をつかむことができた。

 下山中、山名から浮かぶ北アの赤牛岳(呼び名はあかうしだが)や、易々と手に入らない大天然林の宝庫、東北の白神や飯豊の懐に無性に分け入りたくなった。

 赤城尾登山は平家平に匹敵するヘビーブッシュと決心していたものの、苦闘の度合いはその7割ではなかったか。

 山行中に負った傷は2、3日で消えてしまったが強烈に染みた感慨はいつまでたっても追憶できるものと信じて疑わない。(尾野)