日本の教育
日本の義務教育は教える内容に、本当に必要なことが抜けています。抜けている内容は教育の現場では必要がないので、先生も勉強したりはしません。その抜けている内容とは、社会で生きて行く方法を教えることです。社会で生きて行くためには社会のことを知らなければなりません。
例えば次のような場合はどうすればよいでしょうか。
- 就職する
- 商売を始める
- 契約する
- 自分の家を買う
- 結婚する
- 出産する
- 税金を納める
- 裁判をする
- 相続する
- 著作権を侵害しないようにする
- 海外旅行をする
- 行政を利用する
- 保険を利用する
- 社会保障制度を利用する
これらのことは、どの教師でも教えることができなければなりません。なぜなら、現在の日本の義務教育では教科だけを教えるのが教師ではないからです。
もちろん常識として親から教わることも多いでしょう。しかし、同和教育などからも分かるように、親から教わる知識は往々にして間違っていることがあります。
これらの社会的な常識に関しては、人にだまされないためにも標準となる教育内容が必要です。
学校では三権分立などの仕組み、納税などの義務、教育などの権利は教えてくれますが、その利用方法は教えてくれません。必要なのはノウハウです。そして、決して9年間で教えることができないほど内容は多くありません。
基本的なパターンとその元となる考え方さえ理解できれば、後は応用できます。自分自身のことですので、真剣に覚えることもできるでしょう。
これらの内容は実学と呼ばれ、教育には馴染まないと言う意見もあるかも知れません。しかし、それでは本当の教育とは言えません。
現在の教育内容がどうして必要かを説明できない教師も数多いのが現状です。しかし、本当に必要なことや、親や生徒が教えてほしいと思っていることを教えることこそ教育なのです。学習は本来面白い、楽しいことです。それを知らない、教育を受けることには”うんざり”した人が教師になって、さらにもっと”うんざり”したひとを生み出しているのが現実かも知れません。
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