生物としてのヒト


 ほっておいたのでは,ヒトが人間になかなか育たない時代になりました。無差別に殺人を起こしたり、関係のない人を殺したりするのは人間ではありません。

 生物はその種の生存のために様々な努力をしてきました。そのノウハウが遺伝子として貯えられています。そのため、飢餓に備えて体はエネルギーを備蓄し、過密になると自分自身の空間を欲します。

 こういった貯えられた遺伝子は、個体の生存は保障しません。だから人間になりきれていないヒトは、遺伝子の命ずるままに行動しています。しかしここで、異常行動の意味を解明し、理由付けをするのは適切ではありません。それよりも、生物としてのヒトから人間へと成長するために必要なものを解明することが重要です。

 例えば育児法として、「赤ちゃんは抱けば抱き癖がつくので、できるだけ抱かない方がいい」というアドバイスを鵜呑みにして、実践している人がいます。この間違った方法が流行った理由として、楽な育児ができるというものがありました。この結果、情緒不安定な子どもが量産され、親は抱くよりもはるかにたいへんな苦労を後に強いられています。

 こういった不幸な事態を防ぐためには、自分自身が柔軟な頭と常識を持つと同時に、学習を続けなければなりません。また、よい友人や教師などとつながりを持ち、お互いに知りえた情報を交換することも必要でしょう。

 インターネットという便利な道具も現れました。これらを利用して、学習を続けていきましょう。

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