動物実験


 「動物実験は人間の役に立っているのだから、仕方がない」と多くの人が思いこんでいます。 しかし動物実験の実態は密室の中に隠されています。また日本には、動物実験に対する法規制が全く無く、 動物に対してどんな残虐行為をおこなっても、それが論議になることさえありません。

 毒性テストのために化粧品を目に注入され、目を潰されるウサギ。神経の反応を調べるため脳に電気ショックを与えられる猫。ネコは実験が終ると生きられません。動物たちは無益で残酷な実験の犠牲となっています。おびただしい化学物質や医薬品の開発競争がもたらす環境汚染と薬漬け社会の陰で、日本では年間2000万もの動物がいのちを使い捨てにされています。

 人は動物の一種です。環境汚染に対しては動物として反応します。薬が本当に必要な風邪はまずありません。老人に対する薬漬けには目を覆いたくなる場合も少なくありません。そんなことのために、動物の命が奪われています。

 飼い主に捨てられた犬や猫が、保健所や業者の手によって秘かに動物実験へ回されている事実も、一般には知らされていません。欧米諸国では、動物実験の代替法・監視・公開・法的規制が進んでいますが、日本には何の制度もありません。

 現在の私たちの生活は、無数の動物たちの苦しみと、死の犠牲のうえに成り立っています。医薬品の他にも、化粧品、洗剤、食品添加物、農薬などのために、毎年何百という新規化学物質が作りだされ、その危険性を確かめるために、動物実験が制度化されています。

 動物は言葉を話さないので、できることは叫ぶだけです。声まで奪われた実験動物は、目に悲しみをたたえるだけですが、実験をする人間には理解はできません。

 けれども、動物実験をしたら、本当に「安全」と言えるのでしょうか。それ以前に考えたいことは、本当にこれほど次々と新しい化学物質を開発・製造する必要があるのかということです。

 医薬品の分野においても、動物実験によって無害とされたものが、患者に投与された段階で重大な「副作用」を起こす例は、枚挙にいとまがありません。

 私たちが目先の「便利さ」や「進歩」を追究する陰で、どれほど多くの動物が苦しんで死んでいき、どんな大きな生命の浪費が行われているかを、もう一度考え直すべきではないでしょうか?

 「動物実験をすることによって安全性が確認される」と思われがちですが、これは間違った先入観です。その理由の一つは、種差などを軽視した実験方法であるからです。しかももう一つの理由は、化粧品の認可制度を知ることによって誰でも容易に理解できることです。

 現在、化粧品の製造・輸入に関しては「薬事法」という法律のもと、厚生省の管轄下で許可や認可が行われています。この「化粧品」の中には石鹸や歯磨き、ヘアケア製品、浴用剤なども含まれます。これらの製品(売り物でなくても)は製造に際して必ず上記の許可あるいは認可を受けることになっています。

 その際、その製品の成分の中に許可前例のない新規原料やホルモンを含有する場合のみ、動物実験を含む安全性試験のデータ提出が義務づけられています。

 化粧品の原料としては、香料約5000種、他原料約2000種という膨大な数の原料が、すでに危険性が判明しているものとして認められており、この組み合わせの中で化粧品を作る場合には、動物実験を含む安全性試験のデータを提出する必要がないのです。

 実に7000種という原料があり、これらの組み合わせの全てが安全であるかどうかさえ定かでないのに、この上さらに動物実験をしてまで新規原料を増やしていくことは、人間にとっても有害で愚かな行為です。

 この化粧品の認可制度の意味は、「7000種の原料以外に、これまで人間がその用途に用いたことのない新規原料や危険性の高い成分を製品に使う時だけ動物実験を含む安全性試験のデータを提出しなさい。7000種という、とりあえず安全性の明らかな原料だけ使うぶんには動物実験をしなくてもいいですよ」ということであり、裏返せば「動物実験データをしなければ認可のおりないような成分は、まだ人間がその用途に使ったことがないから、危ない」という事実を裏付けています。

 「動物実験をしなければ認可のおりない化粧品より、動物実験をしなくとも許可される化粧品の方が安全性が高い」というのが事実です。

 人間だれしも、知らず知らずのうちに「先入観」という思いこみにとらわれやすいものですが、自分の目で見、耳で聞き、頭で考え直してみると思いもよらない真実が見えてきたりします。

 さらに、学校では最近まで解剖と称した動物虐待が行われていました。解剖をしたところで、私たちが普段口にしている牛、豚、鶏などを自分の家で殺して食べれるようにはなりません。確かに菜食主義でもない限り、私たちは動物を殺して食べています。しかし、動物に苦痛を与え無駄死にさせる必要はありません。

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