潜在自然植生


 「潜在自然植生」とは、人間が一切の手を加えず、その土地の気候風土に応じて育つ植物のことです。つまり、その土地本来の緑のことです。例えば西日本本来の植生は、シイ・カシ・タブなどの常緑広葉樹林と標高1000m以上のブナなどの落葉広葉樹林帯を特徴としていました。つまり本来の西日本の里山風景は、冬でも葉の生い茂る風景でした。

 お年寄りは生まれた時から山はこんなのだったと言います。しかし、お年寄りが生まれるちょっと前まではこんなのではなかったのです。

 木を植えることを勧める先生も、落葉樹を植えることを勧めたりします。教えてもらったことがないから自分で考えたのでしょうが、科学的に確認してみないと、常緑広葉樹がよいなどとは分からないでしょう。四国で現在残っている自然植生は森林面積の1%以下です。
貴重となってしまった、冬でも葉が落ちていない川岸の自然植生(徳島市大松町)
自然植生の写真


良い自然生態系を守る意味


自然生態系の役割
  1. 人間をとりまく環境材として水、空気を浄化し温室効果を防ぐ
  2. 精神的財産として子供達の健全な発育を促し、うるおい、やすらぎを与える
  3. 物質的財産として健康維持、衣食住、エネルギー、薬品などに役立つ
  4. 自然災害からの防衛
  5. 文化文明の源(古代文明の滅亡原因が自然生態系の喪失であることが明らかになっている)
  6. 生物多様性の維持保存環境として必要

 日本の各地の自然植生がどういうものであるかは、調査されています。庭木などを植える場合も参考にして、土地に合わない樹種は植えないようにしましょう。

ライフスタイルアドバイス
はじめに戻る