「秋鹿」酒造見学ツアーに参加して

2003.3.9


 午前8時に徳島駅前に集合。参加者は40名だったがキャンセル待ちで参加できなかった人も多くいたようで人気のあるツアーに参加でき、これからの日程に期待が膨らむ。

 ざっと見渡したところ若い人が多く平均年齢は30代半ばかと推測する。参加者の中に「夏見」「こなつ」「おでん一代」「ほら鮨」の経営者夫妻も参加しており、グルメ度は高い。

 徳島駅を出発するとすぐに紙コップが回ってきた。本日見学する「秋鹿」の生酒、佐那河内でメンバーが手作りで作った「山田錦」を使って醸造した純米大吟醸酒「おでんでん」など六本。早速戴くがどれもこれも美味く特に「おでんでん」は一気に2杯も飲んでしまった。参加者の中からも焼きちくわなど沢山のつまみの差し入れがあり、一時間もするとすべて瓶が空っぽになり、ほろ酔い気分で参加者とも楽しく過ごせた。丹波篠山口を出る頃には雪になり、能勢町の秋鹿酒造についた頃には酔いも覚めてゆっくり蔵を見学できた。

 この蔵は思ったより小さく、また設備も古く本当に手作りの酒を造っている実感がした。

従業員も少なく、経営者自ら米作りからしており、純米酒しか造らない理由もよく理解できた。私たちの為に2日間延ばして純米大吟醸酒を搾っていたが誰かがその搾りたての「たれくち」を柄杓ですくって飲んでいるのでコップに少しもらったがこれまでに飲んだ事のない美味さで、今までいかにまずい酒を飲まされてきたかと認識を新にした。見学の最後に全員に試飲させてくれたので今度はゆっくりなみなみと飲んだのは言うまでもない。

 昼は蔵の紹介で「ぼたん鍋」を食べに行った。私は「生湯葉コース」を選んでいたが隣りの席が「ぼたん鍋」で途中からはこの鍋もつつくことができ大変満足した。この時に出された蔵から仕入れて来た酒が素晴らしく、特に非売品の5年物の純米大吟醸酒には感動した。蔵から直接買って500mlで5000円もしたらしいのでこれを飲んだだけでもこのツアーに参加した値打ちはあると思った。後4種類の酒があったがどれも優劣つけがたく、流石に日本酒にこだわる人達の飲む酒は違うと感心した。主催者の話では蔵からお土産として貰うと安い酒しかくれないのでよい酒ばかりを特別に買ったそうですべて3合程度の瓶ばかりだった。

 宴会用に46本あったが値段は其々3〜5000円で、原価で買えるとしても酒屋さんとしては赤字ではないかと思った。別に帰りのバスの中での飲み用に一升瓶2本買ったそうですが、朝から飲みっぱなしだったので帰りには飲む人も少なくほとんどの人は寝ていた。

 今回で4回目の酒蔵見学ツアーだったようだが今までで一番充実していたとの感想を聞き、これで1万円は安いと思った。毎回参加している人も多く、みんな楽しい人達で次回も是非参加したいと思いつつ帰路についた一日でした。 (記 西條忠雄)

追記 お土産にもらった酒粕が大変美味しかった。純米大吟醸の酒粕は今までのイメージを変えるもので甘酒にして飲んだがこれに酒を混ぜるとにごり酒になりそうに思えた。

「阿波あすなろ山の会」
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