印象の山

片岡


 山へ行き始めて早や18年の歳月が過ぎた。さて、一番心に残る山は“どの山”であろうか。大学の時初めて登った”大山”は、もちろん忘れることは出来ない。あの山へ行がなかったら今も山を続けていないかもしれない。夏の南アルプス合宿、立山の公開登山、秋の穂高と何もかも新鮮な感動を与えてくれた。

 夜行列車に揺られ、テントをかついでの縦走。自炊でテント生活は、今思えば、最高であったと思う。その時は、汗まみれほこりまみれで、遊牧民のごとく目的地目指してただ歩く生活であった。どこがよかったかと聞かれるとどこもよかったと答えるしかない。”岩山の雄大さ” “高山植物の愛らしさ””夕日の荘厳さ”等を我々に与えてくれた。

 社会人になって初めて冬山を経験した。”槍ヶ岳”を目標にみなトレーニング。学習会をして、正月に実行した。雪の上でのテント生活。山小屋で酸欠状態になったこと。雪洞で一泊した思い出等、皆よい思い出になっている。

 冬山はいつも緊張感がある。生死の境がどこにでもあるからかもしれない。今の生活から一気に冬山の生活へ持ってはなかなかいけない。体に無理が利く間に、もう一度あの緊張感を味わいたいものだ。モノクロの世界。吹雪の山稜。凍てつく寒さ。今のままでは遭難するだろう。憧れに終わらないよう再度チャレンジしたいものだ。

 何か主題とは違ってしまったがご容赦。


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