菊千代谷右俣遡行〜へんど谷左俣下降   2016.8.20 国土地理院の地図を表示   [戻る]


菊千代谷入渓点7:55──10:20菊千代谷右俣出合10:36──12:101359mピーク──12:15へんど谷下降開始──13:25950m二俣13:40──16:06へんど滝──16:40駐車スペース

【感 想】

一人で行くにはちょっと大変かと思いましたが、無事遡下降できました。両方の沢ともに、ゴルジュも滝も立派で遡行価値あります。へんど谷はゴーロ歩きもそんなにないです。

菊千代谷は入渓からすぐにゴルジュが始まり、高巻で飛ばしてしまいます。途中、所々沢に下り、内容を見てみると結構立派な浸食具合です。釜を持った10mクラスの滝が2つ程入り、周りを岩で固めているので手出しは難しそうです。

ゴルジュの中には、S57年の徳大WV部が残した「菊千代谷」の看板が、とんでもない場所にありました。若気の至りでしょうか。ゴルジュが終わると、巨岩が増えて進みにくいですが、コンスタントに見せ場が出てきます。

まず、樹林が開けたところに、かなりの大釜を従えて岩を割る15m位の滝や、た良い滝が出てきます。枝沢からも10mクラスが顔をだします。

二俣では、右俣を行きます。はじめに10m程度の滝を超えると小さいナメが300m程度続きますが、2条4mを超えてからはゴーロ歩きになります。しかし、980m付近から沢が一度北に向く手前から、右岸に岩が出てきて流路にはトイ状が現れ、その後、流れは細いですが3段30m程の滝が現れます。

3段目は、思いっきり水かぶります。その後も幾らか滝と小ナメを越して、最後にスダレ12m滝を登ると、基本ゴーロの詰めです。

高丸山北西の1359mピークに突き上げ、そのまま南西に進路をとり、へんど谷左俣に入ります。へんど谷は意外と厳しく、源頭近くでも5m級の滝が10カ所は出てきます。時には巻きながら滝を下ります。

下るにつれて滝の規模が増し、8m位まで滝が大きくなってきます。950m二俣下は、突然大滝2段25mが、右岸に巨大な岩盤を従えて現れます。右岸の岩盤をこえるように巻きながら下りましたが、左岸もいけるかもしれません。右岸側は、まずまず傾斜があります。

大滝からは、標高800m付近まで、小さ目のゴーロなので飛ばせます。このペースなら計画書通りで下山できると思っていたら、そこから先は15m前後の滝の連続で、高巻と懸垂の連続となります。

ゴルジュも本格的で、時間に余裕があれば楽しめますが、予定の終了時間も過ぎ幾分焦ります。規模も予想外だったので過食気味です。

最後は、へんど谷沿いの荒れた林道を使い、車に戻りました。へんど谷の林道は入口にゲートがあるので、一度、菊千代谷とへんど谷の合流点に下りてから、林道に再度戻ることになります。

菊千代谷はちょっとゴーロも多いですが、見せ場が点々としていて、そんなに長く感じませんでした。

へんど谷は、今回行かなかった右俣にもへんど滝25mが構えており、後続にも大滝はあるかもしれませんが、あまり蛇行してないのでゴルジュはないかもしれません。(小田桐)

     

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