剱岳   2015.8.14-15 国土地理院の地図を表示   [戻る]


【コースタイム】

剣山荘5:00──5:30一服剱──6:20前剱──8:00剱岳頂上


【感 想】

 剱岳夏山合宿、3年連続台風と悪天候で潰されたので、今年こそはとテルテル坊主を吊って念じたのが天に通じたか、8月15日は晴れとの天気予報。

 14日小雨の中、室堂ターミナル前の玉殿湧水を飲んで男5人が出発。

 石とコンクリートを敷き詰めた、室堂平の遊歩道を行く。人慣れしたか、雷鳥2羽が歩道から2、3mに悠然と歩く。観光客と山屋が半々の割合で、雷鳥沢を目指す。

 みくりが池温泉を過ぎて雷鳥荘あたりに来ると、西の地獄谷から硫黄臭いガスが上がってきて目鼻に滲みる。ここも火山、御嶽噴火の記憶がまだ新しい。

 雷鳥沢キャンプ場は、カラフルなテントが散らばり、親子づれなどがくつろいでいた。まだ残った雪田からの冷たい水を集めた沢を渡ると、雷鳥坂のごろ石道をひたすら上って、別山乗越にある剱御前小舎に着く。

 晴れならここから、剱岳の岩山、頂上が悠然と見えるが今は小雨に煙る。あとは剱沢を下って剣山荘に着いた。

 数年前雪崩で潰れて建て替えた小屋は、水洗便所、水使い放題の快適な小屋になっていた。5人で1部屋借りてゆったり。さらにはシャワーも完備。夕食までは、ビールと酒の宴会で有意義な時間を過ごす。

 翌朝は満天の星。4時起き5時発で剱岳に向かう。一服剱を越えて大岩を目指す。大岩は遠目に見るほど難しくなく通過。鎖のある岩場が多いが、ゆっくり足場を選べば難しくはない。

 前剱を超えてからも鎖場が多い。向こうに人が、岩場で縦に長く連なるのは待望の「カニのたてばい」か。40〜50mの急な岩場にボルトと鎖が続く。高度感はあるが、手がかり足がかりはしっかりしている。

 登山者の動きが遅いので時間がかかる。ここを抜けて稜線をしばらく行くと、祠のある剱岳頂上に着いて三角点を確認(2907.1m)。祠が最高点で2999m。祠の屋根は3000mを越す。

 周りは100人くらいの登山者でにぎわっている。展望は抜群。後立山、立山連峰、薬師岳、笠ヶ岳など。涼風に吹かれて、山小屋で用意した弁当をたいらげて達成感をも十分味わった。

 下りは、「カニのよこばい」は「期待」したほど大したことはなく、慎重に下りさえすればたいていの人は行けそう。

 夕方、立山駅まで下山し、富山駅近くのビジネスホテルで泊まって、富山の海の幸も満喫できて収穫の多い山行旅行ができた。

 今回の山行で目につたのは、登山者のほとんどがヘルメットを着用していたこと(我々も)。数年前は少数派だったが、今や安全登山が普及したのか、日本アルプス方面ではヘルメット着用が常識になりつつある。(天野)



初日は雨。立山は省略して剱沢に向かう。室堂ターミナル前の「立山玉殿の湧水」を呑んで出発。


人慣れしているのか遊歩道脇の草叢に雷鳥を2羽発見。ミクリガ池を過ぎて雷鳥荘あたりで、通過禁止の地獄谷からの噴煙が目に滲みる。雷鳥沢キャンプ場のカラフルなテントの間を通って、雪解け水の雷鳥沢を渡り雷鳥坂を登って振り返る。ターミナルは小雨で霞む。


朝4時起床。剣山荘で弁当をもらい快晴のもと5時発。一服剱、大岩、前剱を経ていよいよ待望のカニのタテバイ。遠目には垂直に見えるがとりついてみるとホールドはしっかりしている。三点支持を守ってゆっくり慎重にいけば心配なし。約30mの岩登り。登山者が多いので渋滞する。


早月尾根からの道と合流して頂上へ。頂上祠前では撮影待ちの行列。頂上には100人くらいの登山者。天気快晴、風は微風なので心地よし。立山、後立山連峰、薬師、黒部五郎など展望良好。


頂上で十分休憩したあと下山。下りはヨコバイが待つ。噂ほどの恐怖感はない。ホールドは確実。


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