立山・大日岳   2014.10.10〜10.11 国土地理院の地図を表示   [戻る]


【感 想】

例会山行「剣三縦走」の参加者が少ないので中止にして、代わりの山行は片岡さんに依頼した。しかし、この連休に何もしないのは罪やなと思い、八ヶ岳を計画したが台風19号の予報がこの連休にかかりそうなのでこれも取りやめた。ところが直近、天気予報では連休前に晴天が続きそうなので、急遽サンデー毎日の人々をかき集めて立山に行くことにした。

9日夜10時松茂役場発。高速に乗り、最近繋がった若狭道から北陸道に入る。北陸道は相変わらず空いて走りやすい。立山ICで高速を降りて立山駅方面へ行く。途中コンビニで行動食を買い、立山駅前駐車場に着く((10/10 6:50)。

駅に近い駐車場の込み具合は70%くらいで無料。室堂までの片道キップを2300円余で買う。駅からはまず、ケーブルに乗る。上の駅は美女平。ここからはハイブリッドバスで弥陀ヶ原を行く。立山杉の林を抜け、展望が開けて、紅葉の中高原バスが1500mの高度差を室堂へはこんでくれる。

室堂バスターミナルで朝のはらごしらえをして、立山の石碑前で写真をとり、眼前に聳える立山三山めざして足を踏み出す(9:10)。気温はさほど寒くなく体感10℃くらい。一ノ越までは石とコンクリートで固めた歩道が続き、着いた一ノ越には、一の越山荘と公衆便所がある(10:15-30)。

天気晴朗で展望がよくきき、槍ヶ岳や燕岳が見える。ここからは、ガレ場の急な道を1時間登って雄山に着く。雄山神社は既に店じまいしていたので、只で頂上(3003m)の祠に行けた(夏は賽銭が必要)。

神社横の一等三角点を確認して、南方の山々の山岳同定。遠くに富士山、乗鞍岳、笠ヶ岳、さらには例の事故があった御嶽山が噴煙を上げていた。見る位置や角度によって形が異なるので遠い山の同定はしにくいが、これらの山々を多く登るほど同定しやすくなるように感じた。

次に、先日の初雪の名残を踏みしめて大汝に向かう(12:00)。立山最高峰大汝山(オオナンジサン、3015m)は岩山の突起が山頂なので、見るだけにしておく。岩のしたで、ダム湖と黒四ダムを見ながら昼食をゆっくり楽しんだ(12:30-13:05)。

次の、富士ノ折立も尖った岩山なので素通りして真砂岳に向かう。右前方下には内蔵助山荘を望み、真砂の道を行く。真砂岳と別山はトラバース道を通過。正面に剱岳がどっしりと鎮座し、岩の殿堂と呼ばれるだけに堂々としていた。

しばらく行くと、この剱岳と対峙する別山乗越に剱御前小舎が建っている。今日はここで泊まる(15:30)。宿泊客は10人余りなので、ゆっくりとおちついてビールが飲めた。西に沈む赤焼けの夕日を見ながらの夕食が美味かった。

翌朝は5時半に朝食。6時20分大日に向けて発つ。新室堂乗越まで下る道はチングルマの草モミジが終わりかけて、白髪のように廃れた花々が広がって紅葉の時期が終わったことを告げていた。しかし中には紅葉の紅色をのこしたものもあって、これが最盛期ならさぞかしすごかったのではないかと思わせた。

新室堂乗越あたりに来ると、硫黄の臭いが左の地獄谷から飛んできた。地獄谷は硫化水素の噴煙が数本上がっており、近くを通る時は注意を要する。乗越からは登りになり、山を3つ超えて奥大日岳に着いた(8:50-9:05)。

ここからは、剱岳西面がよく見えて岩の殿堂の威風が感じられた。さらに稜線を西に行くと、大きな岩々のころがる窪地が日本庭園のように見える七福園に至る。ここを過ぎると、下に大日小屋が見えてその先に大日岳が聳える。

小屋前で寒風に当たりながら、剱御前小舎で調達したおにぎり弁当を食った(11:00-11:25)。バスの都合で大日は登らず、大日平に下ることになり、急な石ころの多い道を2時間下ると平らな草原の木道に乗り大日平山荘に着いた(13:35-45)。

この辺りは、紅葉がまだ残っていて楽しめた。2012年にラムサール条約に登録したという看板の横木道をさらにすすんで、称名ノ滝に急降下して滝近くの大日岳登山口に無事下山した(15:40)。バスの発車まで1時間しかないので、急いで滝の下まで行って300m余りの落差の滝を写真に収めた。

今回の山行では、2日目は下りが1800mあったので、足の筋肉や関節を傷めないように時間の余裕を持ったつもりであったが、メンバーの体力、年齢を加味してもう少し余裕のある行程にすべきであったかなと反省。教訓を次回に生かしたい。(天野)

         

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