屋久島・宮之浦岳縦走   2013.11.21-23 国土地理院の地図を表示   [戻る]


【コースタイム】

11/21(木)

民宿5:00タクシー──5:50淀川登山口 6:00発小雨──6:47淀川小屋6:55──大岩7:40休憩──雪が出てくる(火に降雪初冠雪)──8:00小花之江河8:10──花之江河8:25──投石平9:15──10:25休──11:13宮之浦岳11:22──11:58休み──平石経由(休み2回)──14:00新高塚小屋

11/22(金)

新高塚小屋6:45──7:40高塚小屋(2013.8.29新築)──8:10縄文杉8:10──8:35夫婦杉(ヒメシャラが多い)──9:20ウィルソン株──10:00大株歩道入口10:15──11:10三代杉──12:35荒川登山口 13:00・タクシー呼ぶ(携帯はつながらないが人がいる)──14:00過ぎ民宿・・・・尾の間温泉(200円)入浴・少し熱い──民宿

11/23(土)

民宿7:45車で出発──白谷雲水峡P(協力金300円)8:30──二代大杉8:57──9:42奉行杉──10:30白谷小屋──10:54辻峠──11:05太鼓岩11:15──辻峠11:50──11:55苔むす森・昼食12:10──帰りは違うコース──13:00P

屋久島一周ドライブ。宮之浦港=永田いなか浜=屋久島灯台=西山林道=大川の滝=フルーツガーデン(500円)=中間のガジュマル=平内海中温泉=湯泊温泉=民宿。


【感 想】

 11/21(木)4時起床。お茶を飲みながら民宿で朝食をとって、タクシーに乗り込んだ。5時なら、早朝割増にならないのだそうだ。料金も5千円内だった。

 真っ暗の中、屋久杉ランド経由で登山口まで入った。登山口には車が4台くらい停まっている。後からガイドさんと30代40代の若者が来た。

 6時、お先に小雨の中出発した。淀川小屋を越え、黒味岳の分岐で昨日のご夫婦に再会。黒味岳を往復してきたそうだ。

 花之江河は湿原だそうだが、雪がまだらにある。火曜日に寒波で降雪。大きな岩が見えるが、ガスったり晴れたりでよくわからない。4人とも10キロ前後の荷物。

 11月は入山者は少ないと聞いたが、私の30年前に結婚祝いでもらったダンロップのテントを持ってきた(テントは山で日の目を見ることなく子どもの遊び用にたてただけ)。

 1500m以上、宮之浦岳まで雪が10cmど積もっていた。若い人たちはとても早い。でもそのうち2人は登山道の整備で入っていた。もう一人の方は東京からで、おととい荒川口から入ってきたが、みぞれのため撤退。リベンジで淀川から入ったとか。

 小雨はやんだが、時々晴れ間を出してくれるがすぐにガスる。笹は濡れているので、スパッツと防水の手袋があれば良かった。

 ときどき鹿に会う。シカ糞調査のように登山道に新しい糞があるし、声も聞こえる。20周年を迎える世界自然遺産の屋久島も、鹿が増えるのには困っているようだ。

 淀川から新高塚小屋に泊まったのは4人パーテイーが2組、ご夫婦1組、ガイド含む3名、荒川から登って来た3名の16名だった。フェリーでお会いした愛知のご夫婦は、宮之浦岳で再会し100名山完登!万歳!

 それから永田岳も往復し、新高塚小屋に16時に着いたのだが、8/29に新築された高塚小屋に下りると言って下っていった。お話ができなくて残念だけれど、健脚なご夫婦でした。一芝さんとおっしゃって、お兄さんが徳島山の会の方だそうです。

 新高塚小屋は定員40名。トイレが、携帯トイレブースが3カ所と普通のトイレがある。普通のトイレは一つしか無く、汚くてつらい。小屋からすいぶん遠い。

 小屋に泊まる人の食べ物をあてにしている鹿がいて、夜中トイレに行くと、彼は何もしないけれどドキっとする。小屋周辺はとてもくさいにおいがする、人の屎尿のにおいのような気がする。

 せっかく携帯トイレの設置もあるのに、夜中トイレに行く男性はすぐ帰ってくる。遠いトイレまで行っていない様子。たくさんの登山者、縄文杉への観光客などの屎尿は大変のようだ。

 11/21(金)、荒川口から登って来た男性3名は、朝2時過ぎに起きて速やかに静かに食事をして、宮之浦岳を目指して早朝に発った。他の人が寝ているので一言も口をきかず、黙々と準備をしていたことは快挙である。当たり前なことがこの頃できないのが現実である。

 縄文杉、ウィルソン株など見ながら、下山組が多いのでゆっくり組が多いはずだが、4時過ぎには起きておしゃべりしていたらガイドさんから一喝あった。

 私たちは、5時に起き出しのろのろ準備。新高塚小屋は水場が近くにある。おいしいと聞いてはいるが、これだけ鹿がいると生水はあまり飲みたくない。明るくなってぼちぼち出かける。

 高塚小屋は、今年8/29改築されて新しい。2階建てで、以前より少し小さくなったと言っていたが、3階のロフトもあるので詰めれば20名は泊まれるだろう。ただし、水場が新高塚小屋でくんでくるか、200m先の縄文杉まで行くかなので余裕がないと泊まれない。

 愛知のご夫婦は、新高塚で水をくんで16時過ぎに出たので、ここに着いたのは真っ暗だったろう。“ありがとう”と言って下っていった。

 黒味岳、永田岳、白谷雲水峡へ下ると聞いていたので、今日のフェリーに乗るのだろうか。鹿児島までマイカーで14時間かかって来たとおっしゃっていた。高塚小屋付近はヒメシャラの木がとても多かった。

 静岡からの4人パーティーと相前後しながら、縄文杉、ウィルソン株など、何千年もの重みを感じながら歩いて行く。静岡の方々は元労山で、今、静岡の理事長の竹村さんを“俺が山教えたの”とおっしゃる明るい方もいた。退職してあちこち歩いているそうだ。

 8時半を過ぎると、荒川口から縄文杉ピストンの登山者がぽつぽつ現れだした。5時半のバスで着いたらしい。ガイドさんが引き連れている人たちが多い。たくさんのガイドがいるのだと実感。

 ガイドさん達に聞くと、今日は金曜日だが、100人と少ないと言うことだ。5月の連休は1000人という話。下山も、もたもたしていると登る人を待っていなければならないので考えもの。

 途中自然観察路なるものがあって、そこからウィルソン株に行き当たるが、これは縄文杉ツアーの多い時の登山者の下山迂回路だそうだ。

 大株歩道入口に着くと、荒川口までトロッコの線路が敷いてある。未だ山小屋、登山路を整備される方や、トイレの清掃会社の方が運転しているそうだ。

 ちょうど休んでいるとトロッコ列車が動いていった。途中小学校跡を過ぎてやっと荒川登山口。平坦だが長かった。

 14時のバスには早いので、静岡の方は用意よくタクシー13時に予約していた。私たちも13時過ぎに呼ぶことができて民宿に帰り、南の方にある尾の間温泉に行くことにした。

 尾の間温泉は200円!何もないので、タオルや石けん、シャンプーは自分で用意する。シャワーは上がり湯専用らしく湯船のお湯を使って洗うらしいが、私は気がつかず、シャワーを使っていたらお湯がドンドンぬるくなってしまった。温泉のお湯は、ぬるぬるしていて熱い。熱好きにはとても良い温泉だった。

 民宿は、一日目も安房でとれるトビウオや亀の手の料理、お刺身など品数も2〜7種類と、6700円にしては考えられないおいしい料理を出してくれる。やっぱり生ビールがおいしい。地元の三岳という焼酎もいただいた(お土産に買い込んだ)。民宿がいいなぁとつくづく思った。

 11/23(土)白谷雲水峡と屋久島一周観光。天気が良く、もののけ姫の舞台となった白谷雲水峡を歩く。苔むして、大杉の中いい写真のとれるところはないかと探して歩くが、やっぱりカメラのレンズに納めるには限りがあって自然に目に焼き付けて帰るのが一番だと思った。

 辻峠から楠川分かれにつながり、昨日の荒川登山路と会うのだが、辻峠から太鼓岩に登り晴れ渡った宮之浦岳周辺の山々を見渡すことができた。(島)


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宮之浦岳手前の岩宮之浦岳手前の岩