北八ヶ岳(東天狗)・南木曽岳   2011.5.2-4   国土地理院の地図を表示 国土地理院の地図を表示   [戻る]


【コースタイム】
<5/2>
 21:00佐古JA――板野IC――淡路SA――大津SA――

<5/3>
 2:45恵那峡SA(仮眠)5:20――6:27諏訪IC――7:50麦草峠――8:15麦草峠登山口――9:10丸山9:20――9:32高見石小屋――10:35中山展望台10:45――11:20東天狗の下(昼食)11:47――12:32東天狗12:57――13:40東天狗の下――14:33中山展望台――15:12高見石小屋――15:45白駒池――16:26麦草峠16:47――18:00諏訪湖SA(夕食)ハイウエイ温泉すわ湖(入浴)19:40――22:00蘭キャンプ場

<5/4>
 7:16蘭キャンプ場――7:25南木曽岳駐車場7:35――8:00登山口――8:13下山道との分岐――9:50南木曽岳――10:14展望台(昼食)10:53―11:28上り道との分岐――13:00駐車場13:20――13:35南木曽温泉15:00――15:20妻籠宿観光17:00――24:00佐古SA


【感 想】
(初めに)
 アルプス方面の山行は夏山の経験だけしかない私は、少し不安を抱いての参加だった。最初、木曽駒ケ岳の予定だったが、雪の状態が悪いとの情報で、雪崩の危険のない北八ケ岳へ変更となる。

 南八ケ岳の赤岳へは2年前に登っているが、北八ケ岳は初めてである。車の運転は2人の男性にお任せして、後の座席でこっそり入眠剤を飲んで眠っている間に恵那峡SAに着く。

 仮眠の後、麦草峠へ向かう車窓からは、雪をかぶったアルプスの山々が輝いて見える。道路の両側には桜や桃の花が満開で、思わず感嘆の声を上げる。


(北八ケ岳)
 赤い三角屋根の麦草ヒュッテのある、麦草峠から歩き始める。樹木の中の登山道は、雪は深いが良く踏まれていて、中央を通ると歩きやすい。でも油断をすると、ずぼっと3〜40cmも足を踏み入れてしまう。丸山へ着いて一息入れた後は急な下りになる。

 高見石小屋を過ぎると、シラビソの林の中の上りが延々と続く。苦しいなあと思っていると、ぱあっと視界が開ける。そこが中山展望台である。真っ白い雪の中に点在する、岩とハイマツが美しい。ここからは、東天狗と西天狗の双耳峰のみごとな姿が眺められる。

 中山展望台を後にして中山、中山峠を上ったり下ったりして、東天狗を見上げる直下で昼食をとる。ここへ荷物を置いて、全員のアイゼンを片岡さんが持ってくれて山頂をめざすことになる。

 大きな岩峰が続く。岩峰の後は、雪に覆われた急斜面の細い巻き道である。

 やっと東天狗山頂に着く。山頂は岩石が重なっている。たくさんの登山者が、岩石に腰かけて展望を楽しみながらひと休みしている。目の前に、真白い西天狗が聳えている。西天狗までは往復40分で行けるそうだが、それは雪のない時の話であろう。

 いよいよ下りにかかる。アイゼンを付ける。私は上りはストックを使っていたが、片岡さんがピッケルを貸してくれる。ピッケルを使うのは初体験である。

 片岡さんが、長いひもで私のピッケルを結んでくれようとするがそれは断る。もしもの時に、将来のある若い彼を道づれにはできない。ストックと違ってピッケルがいかに安定するかが分かった。

 どうにか荷物を置いた所に帰りつき、アイゼンをはずす。中山展望台から下の道は滑りやすく、へっぴり腰での歩きになった。途中、子供用のザックを背負った4才だという男の子が、パパと登ってくるのに出会う。この雪の道をしっかり上って来るのに感心した。

 帰り道で白駒池への道標があり、行ってみることにする。思ったより大きな池で、湖の横には白駒荘が建っている。湖面は凍結していて、ところどころ盛り上がっている。丁度その時、雪が激しく降り始める。

 何とも幻想的な光景である。白駒池へ寄っていこうと島さんが言った時は、疲れていた私は内心どうでもよいと思ったのだが、こんな素晴らしい眺めに出逢えて本当に来て良かったと思った。

 その後も降り続いていた雪は、麦草峠に着いた時はすっかり止んでいた。


(南木曽岳)
 蘭キャンプ場のバンガローで一泊して、南木曽岳登山口へは10分足らずで着いた。自然探勝園を歩き始めると"あすなろ"と名札のついた木がたくさん生えている。私達"あすなろ山の会"の由来の木がこれだったのか。

 ヒノキも横にある。よく似た葉っぱである。「明日はヒノキになろう」で、あすなろというらしい。ということは、一段ヒノキより格が下ということか。でも葉っぱは、あすなろの方が大きくて立派である。これは身びいきかしら。

 登山道は狭くて急峻である。それに、古い木のハシゴが何十個所もつけられている。そのため、上りと下りの道が分けられている。南木曽岳の山頂は林の中で、展望はない。

 少し進んでハシゴを上ると、展望台になっている。ここからの眺めは最高だった。雪をいただいた中央アルプスの山々が遠くに連なっている。説明盤によると、木曽駒ケ岳、宝剣岳、熊沢岳、空木岳、南駒ケ岳などの山々らしい。

 ここで昼食をとり、下り始める。下りの道もやはりハシゴの連続だった。それほど高い山ではないが、標高差が600mあるので急傾斜になっている。一汗かいて車に着く。

 その後、妻籠宿に寄る。連休中とあって大勢の観光客で混み合っていた。歴史資料館に入ったり、町並みが保存されている宿場町を散策したりする。

 帰りの高速道は渋滞が続き、家に帰った時は日が変わっていた。


(終わりに)
 北八ケ岳では最後に雪にあったが、ほぼ天候に恵まれ、慣れない雪山への登山もどうやら無事終えることができました。

 足の遅い私に合わせて下さったパーティの皆様、やさしいサポートを含めて本当にありがとうございました。長距離の運転ご苦労さまでした。思い出に残る山行となりました。(谷)


[戻る]