霧越峠 鹿調査   2010.11.13   国土地理院の地図を表示   [戻る]


【感 想】
 県の自然保護課の鹿調査を、会の例会山行として実施することになった。近年鹿が増えて食害が広がっていることは、三嶺を守る会の活動やマスコミの報道などで知られてきた。

 我々も三嶺や不入山に登って、笹が極端に減ってきたことに驚かされた。このままでは山の生態系がくずれ、山も崩れ始めるのではとの懸念も出てきた。数年前から山屋としても、鹿の生態調査に協力しようということになった。今回は、海南と上那賀の境にある霧越峠の南北を調査した。

 牟岐町河内で55号線から牟岐海南線に入り、やれやれ隧道を抜けて玉笠林道へ。海部川に出たところ、樫ノ瀬のバス停でトイレ休憩して、国道193号を北へ。下山口に中西車を置いて、霧越峠の石碑をすぎて上那賀側に下り、海川谷東俣の登山口近くに駐車。

 道路から下に見える川原に降りて、川を渡って対岸の細い尾根にとりつく(9:25)。南に向かって、急登の道を鹿の糞を数えながら行く。左右に首を振りつつ記録しながらいくので、普通に登るより時間がかかる。

 周りの植生は常緑広葉樹や落葉広葉樹が多く、南に多い杉植林は少ない。ほぼ南に進んで、霧越峠から鰻轟山に向かう道に合流(11:41)。だだっ広いところで、東の霧越峠に降りてゆく。

 国道にでたところが峠。ここまで展望はない。石碑のそばで昼食とした(12:19−12:50)。山深い国道をたまに車が通る。

 次に東に向かい、861.1mの三角点には鑵子丸(カンコマル)という看板があった。ここから南東に急降下して、旧の霧越峠を通過して740m標高点に至る(14:19)。

 ここからは下るだけだが、急な道なので慎重に行く。地形図に書いたルート通り進んでいると思いながら、中西車のデポ地点に降りるはずが、違うところで国道に降り立った(14:48)。

 下りすぎたと思い、国道を上がって車に到達するはずがなかなか出て来ず。降りてきた高知ナンバー車にたずねたが、そんな車はなかったという。おかしいなと思いながら、行くべきか戻るべきかと思案するうちに、高知車が引き返して来て下にその車があったという。下りすぎたのでなく、車より上に降りたことがわかった。

 高知人が、中西さんをそこまで乗せていってくれた。親切に助けられて無駄な時間を使わずにすんだが・・・なぜおりる方向を右に振ったのか解せぬままである。地形図は読めていたはずなのに・・・。(天野)



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