岩倉から平家平

2006.4.23



【コースタイム】
8:10岩倉登山口集落入り口の杉林の作業道
9:30きわん谷渡り徒渉後涸れ沢を登る
10:20大岩支尾根の取り付き地点
10:40四等三角点主稜線
11:40平家平頂上三等三角点
12:40平家平頂上発 
15:30岩倉登山口予定通りに帰着

 山里の春は遅く、まだ桜の花の残る岩倉集落に、定刻より早く到着する。道案内をかってでたボンちゃん(岩倉在住の犬)を先頭にトラバース道を行く。

 杉林を抜け自然林になると、当然トラバース道の足元は悪くなる。所々崩壊しているので、慎重に進む。作業小屋跡で小休止する。

 きわん谷を徒渉し涸れ沢を登る。足元が崩れやすいので、登るのに骨が折れる。涸れ沢をつめると、主稜線より派生する支尾根の取り付く。

 ビルのように巨大な岩の側を登ると、明確な道が主稜線に続いている。最近設置された四等三角点で小休止する。

 頂上への道はスズタケが刈り払われ、迷うこともない。14年前に初めて登った時は背丈ほどのスズタケをかき分けての登山だったので、全く別の山を登っているような感じがした。おかげで稜線上にブナが多いことに初めて気づくことができた。

 頂上手前の分岐を右にとり、安徳天皇の祠を目指す。ブナの大木の立ち並ぶ緩斜面の大岩の陰にあるはずなのだが、板切れしか見つけられなかった。後日地元の人に確かめたところ、昨秋には祠があり、風で飛ばされないように針金で固定していたそうだ。冬の風雪により飛ばされてしまったのだろう。厳しい自然環境であることを感じた。

 頂上は登る毎に広くなっている。ゆっくりと昼食を取り、ボンちゃんを先頭に往路を戻る。涸れ沢を転ぶように下り、予定通りに登山口に到着する。役目を終えたボンちゃんは、満足げに道路に寝ころんだ。

 平家平は安徳天皇の祠があることからもわかるように、平家の落人に縁のある山である。屋島の合戦に敗れた平家の落人が東祖谷よりさらに奥の岩倉集落に辿り着いたという。

 岩倉集落より奥の槍戸川上流には槍掛けという所があり、平家の落人が岩の間に槍を掛けて急流を渡り落ちのびたという伝説も残っている。

 今回のコースは危険箇所も少なく、距離も短いので、他のコースと比べて登り易いコースである。小林

平家平の地図
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