寒風山・伊予富士

1996.9.8


メンバー:猪子、三浦、松原、森、五藤、小林、滝、永井、楠、井関

 本日、我々の強力な足となってくれる森先生及び松原さんの新旧2台のデリカは4:30に徳島県庁を出発、途中私も穴吹の保健所にて、予定通り合流させていただき、本日は晴天ナリという天気予報とはだいぶ異なる曇天の中、一路愛媛の寒風山トンネルへ向けてひた走りました。そして御二人が眠い (?) 目をこすって愛車をアクセル全開(??)にして下さったおかげで登山口近くの駐車場には滝さんの予定表とほぼピッタリの8:05に到着し、参加メンバーは各自すばやく身仕度してすぐさま登山口からまずは桑瀬峠を目ざしたのでありました。

 私も、予定とドンピシャでさい先の良いスタートを切れたのは、さてスケジュール作戦の滝さんが偉いのか、はたまたそれに合わせた先の2氏が偉いのか、などとどうでも良いことを少し寝不足の頭で考えながら始めの急登にとりかかりましたが、ここはペースが出来る前の激しい登りの為、かなり苦しく、心臓は早くも16ビートを刻みはじめたのでした。それでも20分も行くと傾斜もかなりゆるくなり、まもなくやっと顔を出した青空と笹のグリーンが印象的な桑瀬峠にたどり着きまして、まずは一回目の小休止。

 それから伊予富士に向かったのですが、峠から見上げた山頂は雲の中でした。途中一回鞍部へ下りそこから又登り返すのですが、ここからも急登でしかも足許はけっこうスベりやすく、昔からスベるのは得意科目の1つとしている私としては、帰りの下りもちょっと気になる所でした。しかし、それも30分ぐらいでバッタモンのピークにあまり誘われることもなく山頂へ到着。しかし視界は限りなく0(ゼロ)に近いものでした。そして、涼しくて気持ちは良いが長居は無用とばかり早々山頂をあとにしたが、途中やはりズリズリすべりながらそこらへんすりむいてしまった。

 それから再び桑瀬峠へもどり、少々行動食を口にした後昼食は見晴らしの良い(ハズ)の寒風山の頂上で!と全員意気込んで出発。

 こちらも桑瀬峠→伊予富士のコースタイムとだいたい同じだったのですが、中ほどに威圧的にそそりたつ岩峰をよじ登るようなコースもあり、変化に富んでスリル満点でした。しかしその奥にそびえる頂上付近は笹におおわれたなだらかなもので、何かあったかいものを感じる山頂でした。ただ伊予富士に比べて非常に密度が高く、お日様が顔をのぞかせたのも手伝って思わず踵を返したくなりました。しかし、しばらくいるうちにまたもやミルク色のガスが辺りに広がり「寒風」より気持ちの良い「涼風」がふき始めたので、少し気を取直して記念写真をパチリ。

 結局、昼食は桑瀬峠にもどってから、ということになったのですが、各自がそれまでに少しづつ行動食として食べていたので、私だけが本格的山の昼メシ、といった感じでローソンの弁当を食べていたというのが何ともフシギな光景でした。

 しかし、そんな幸せな時間もつかの間、怪しい雨雲らしき雲がにじりよってきたので、我々はいそいで峠をあとにした。そこからは朝の駐車場まで一直線に下るだけで、その間私はこの原稿に新人の初投稿ということで何を書こうか、どんなことが本日の山行で私の心を激しく感動させたのであるか、と考えていたのであったが、後者については、(1)もちろん2ピークを極めた時の感動、(2)やさしいあすなろの人々の各ザックから出てくるおいしい食べ物の数々(山頂で店ができそう)、(3)どこまでもリズミカルな足どり、冴えるマシンガン・トーク(失礼)の小林女史、(4)同年代の楠さんといろいろお話できたこと、でした。また、他にもスバラしいことのてんこもりでした。

 今日の山行は比較的小まめに休憩を入れたおかげでかなりの体力的余裕ができて全体のんびりムードでとても良かったと思います。私としては、これも一つの山行の形態として大切にし、加えていろいろなスタイルの山行にチャレンジしていきたいです。三浦

「阿波あすなろ山の会」
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