辺ぴなヤブの縦走路に、よくもまあ、こんなに大勢集まったもんだ。お客様までお迎えしての山行は、サポート、塔の丸組合わせて、現会員の実に6割が顔を揃えたのであった。
前半天気も悪いし、尾根は明確だが痕跡の薄い路で気分は全然すぐれなかった。しかし四ツ小屋谷以来、久しぶりに勘を働かせることができて、不安交じりの喜びをかみしめながら前へ前へと進んでいくことができた。
後半、斜面へ取り付いたあたりからササが深くなった。点々とある赤テープをほぼ忠実に辿り、無事塔の丸路へとつながった。
分岐にもテープがあるが、想像もしてなかった所で、反対のコースを辿っていたなら、きっと起点から失敗の連続だったと思う。
幸運にも上天気に変わり、山頂では、猪子さん、清野さんとも予定通り合流した。みんなの心の中には「山へ上った」というはっきりとした実感が湧いてきたに違いない。
ぼくも胃に穴があく寸前でまぬがれた。ただ、小島峠での車のハプニングで久米会長と天野さんには随分骨を折ってもらったことにお礼をいっておきたい。そして雪稜会の島田さんにも。(尾野)