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大台ヶ原〜大杉谷

1994.4.30〜5.1


【コースタイム】
○4/30
8:10 大和上市
9:30〜10:00 大台ヶ原駐車場
11:00 大蛇グラ
12:05〜12:30 日出ケ岳
13:40 粟谷小屋
14:30 堂倉滝
16:00 桃ノ木小屋着

○5/1
6:05 桃ノ木小屋発
8:30 登山口
9:10 第四乗船場
10:30 乗船
11:00 バス乗り場
12:00 バス発車


【感想】

 東京からの二人組のタクシーに便乗した為、予定より2時間早く大台ヶ原に到着する。

 シオカラ谷〜大蛇グラ〜牛石ヶ原〜正木ヶ原〜日出ヶ岳の大台西周遊コースを行く。

 牛石ヶ原と正木ヶ原では野生の鹿と出会う。正木ヶ原の鹿は、弁当を食べていると近寄って来るくらい人慣れしているらしい。少し寂しい気がした。

 日出ヶ岳は、かなりの快晴であれば富士山が望めるらしいが、この日は霞がかかっていて近くの山もぼやけて見える。

 昼食後、宿泊地の桃ノ木小屋を目指して大杉谷の下りにかかる。行けども行けども石楠花のトンネル。花の季節はどんなに美しいことだろう。約一時間、石楠花の尾根を下ると、粟谷小屋に着く。

 大きなあめごを袋いっぱいに釣った二人組に出会う。大杉谷には、この様な見事なあめごが沢山いるそうだ。

 粟谷小屋を出ると、いよいよ本格的な大杉谷の下りにさしかかる。徳島では見られない、真に雄大な谷である。しばし感動。

 一気に尾根を下ると堂倉滝に出会う。初めての吊り橋を渡る。ここからは滝と吊り橋の連続だ。

 隠滝、光滝、圧巻の七ッ釜滝などなど。渇水期であるにもかかわらず水量豊富な滝、そびえ立つ第岸壁。うっそうとした原生林。そして可憐なアカヤシオの花がそれらに彩りを添える。やはり人が多く出かけて来る観光地は、素晴らしい要素をいろいろと持っている。

 景色に見とれ、足元に注意しつつ、長い下りにそろそろ飽きてきた頃、桃ノ木小屋に到着する。団体客は多かったが、一人に一枚布団はあったし、お風呂にも入ることができて、まず快適な一夜を過ごす事ができた。

 翌朝、早出の団体客につられ、私たちも六時の早立ち。

 前日よりずっと楽なコースだった為、八時半に登山口着。渇水期の為、さらに第四乗船口まで歩く。結局渡船が来ない為一時間半近く待つ事になった。

 こんな事ならもっとゆっくり小屋を出れば良かったが、何分初めてのコースなので勝手が分からなかった。

 大台ヶ原〜大杉谷のこのコースは、とにかく長い下りで少々飽きてくるが、壮大な大杉谷の風景は文句なしに素晴らしい。

 今回の新緑の季節も良かったが、秋の紅葉の頃は、想像しただけでもぞくぞくするくらい美しい錦織なす世界だろう。何年後になるか分からないけれど、秋に再び訪れてみたいと思っている。(小林)