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久住山

1993.5.29〜5.31



【日程】
5/28(金)徳島18:40 ──山川19:35 ──八幡浜23:50
5/29(土)別府3:00 ──長者原3:50(仮眠)長者原発7:00 ──すがもり小屋着8:30発9:00 ──久住山着10:00発10:10 ──坊がツル着11:50発13:00 ──長者原14:40
5/30(日)別府9:45 ──八幡浜12:25 ──内子(昼食、散歩)──徳島19:40


【感想】
 船を下りると、そこは湯けむりの町別府であった。午前3時、闇の中久住に向けて高速を突っ走る。天気予報では大荒れになるとのことであるが、空には星が輝いている。

 午前4時半、長者原キャンプ場に着く。

 風が「ゴーゴー」とうなりをたて仮眠している私を妨げる。うとうととしていると周りが明るくなってきた、東の雲が真っ赤に焼けている。

 四国では見られない牧歌的で壮大な風景だ。硫黄岳からもうもうと噴煙が上がり、あたり一面に硫黄の臭いをまき散らしている。

 7時、長者原を出発する。だらだらとした林道を登っていくと巣がもり峠への分岐に着く。雲行きがどうも怪しくなってきた。

 下山してくる登山者から「今日は頂上は嵐です。下山した方が得策ですよ」と説得される。しかし、我々は九州まで来たのだからと思い、巣がもり小屋まで行くことにした。

 強風で吹き飛ばされそうだ、やっとのことで小屋に着くと、避難している登山者で一杯である。小屋の主人は「引き返してください。この天候で登山すると遭難します。」と強い口調で忠告する。我々はその忠告を受入れ、しばらく休憩することとした。

 突然、天空から日が差してきて、山の女神が我々に笑みを見せた。小屋の主人は、我々が無線を持っており、連絡が可能なので登頂できるといった。

 畠山・折目両氏は頂上に行き、千葉先生と私は法華院温泉に向かった。

 「みやまきりしま」が山の斜面に色鮮やかに咲いているのを遠望する。満開は6月第2週であると、小屋の主人に教えてもらった。

 坊がつるキャンプ場で合流して昼食を取っていると、大雨となる。夕方、筋湯温泉へ行き汗を流し、別府で宿泊する。

 次の朝、次回来るときの幸運を天に願い九州を後にした。(WRITTEN BY K.INOKO)